企業再生・破産の知識

経営革新等支援機関について

平成24年11月5日,広島シティ法律事務所弁護士桑田博正は,中小企業経営力強化支援法(正式名称は「中小企業の海外における商品の需要の開拓の促進等のための中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律等の一部を改正する法律」)の施行に伴い創設された,「経営革新等支援機関」の認定制度の認定を受けました。
中小企業経営力強化支援法は、多様化、複雑化する中小企業の経営課題に対し、財務及び会計等の専門的知識を有する者による支援事業等を通じ、中小企業の経営力を強化することを目的とした法律です。
経営革新等支援機関は、中小企業に対する専門性の高い支援事業の実現のために、税務、金融及び企業の財務に関する専門的な知識や実務経験等の基準を満たした者について、申請者の申請に基づき、主務大臣により認定されるものです。
当事務所は、中小企業金融円滑化法の最終期限後においても、中小企業の経営課題に対して専門性の高い経営支援業務を行い、地域経済の活性化に積極的に取り組んでまいります。
広島シティ法律事務所 弁護士 桑田博正

企業倒産・再生の方法

ここでは,企業整理の方法を説明します。

整理の方法として,大きく分けて,裁判所の監督下で行う法的整理と,裁判外の手続として行う私的整理があります。

清算型法的整理

①破産

破産は,会社が経済的に破綻し,債務の弁済が困難になった場合に,債権者の取立てや弁済などの個別的権利行使を制限しながら,破産者の総財産を換価し,債権者に対してその優先度に応じ,公平に配当を行う裁判上の手続きです。

【メリット】

・債権者に対し,公正かつ公平な配当が行える

・破産管財人が破産手続きを進めるので,経営者の負担が少ない

【デメリット】

・申立て企業の意向は反映されない・手続きが厳格で時間と費用がかかる

②特別清算

特別清算とは,債務超過の状態にある解散後清算中の会社が,裁判所の監督の下で迅速かつ公正に清算を行う手続をいいます。

特別清算を利用できるのは,清算中の株式会社に限ります。会社の資産を換価し,その代金によって債務を支払い,負債をゼロにするという手続きです。

【メリット】

・破産ほど手続きが厳格ではないので,低コストで迅速に行える

【デメリット】

・株主総会の特別決議により,解散しなければいけない

・債権者の3分の2以上の同意が必要

再建型法的整理

①会社更生

会社更生は,裁判所の管理のもとで,新たなスポンサー(出資者)を見つけ,人的物的な財産を用いて新しい布陣で経営をしていく制度です。

【メリット】

・抵当権等の担保権も含め,債権者の執行が止まる

・企業が存続することを前提に資産を評価するので,一般的に破産手続より多くの配当を行える

【デメリット】

・費用が高額

・手続きが厳格で時間がかかる

・経営陣は撤退

・既存の株主は権利を失う

・スポンサー企業が必要

②民事再生

民事再生は,会社自身がそのまま財産管理や事業を続けながら,事業の再建を行える制度です。この手続をとれば,債権者の同意があれば,負債を大幅にカットしてしまうことも可能です。

【メリット】

・比較的低額な費用で済む

・現経営陣が経営を続けられる

・既存の株主は権利を失わない

・スポンサー企業が不要

【デメリット】

・債権者から理解が得にくい

・債権者から見れば不透明な部分が多くなる

私的整理手続

私的整理とは,裁判所の手をかりずに,任意の方法で債務者の債権や清算にとりかかることをいいます。

【メリット】

・迅速かつ低額に行える

・柔軟な処理が可能

・倒産というマイナスイメージがない

【デメリット】

・反対債権者を拘束できない

・手続きが透明でないため,債権者の同意を得にくい

再建型と清算型,どちらを選ぶか

再建型と清算型,どちらの整理を選ぶかの判断は,極めて重要な問題です。

再建型整理を行うには,①経営者の意欲②従業員の協力,③取引先の協力,④債権者・スポンサーの協力⑤営業キャッシュフローが悪くなく,売上維持・改善の見込みがあること,⑥コストの削減余地があること,⑦当面の資金的余裕があること,などが必要です。

ただ破産を避けたいという理由だけで再建型を選んでもうまくいかないことが多く,結局,破産ということになってしまいます。

専門家に相談の上,慎重な判断が求められます。

平成24年度補正予算を踏まえた中小企業・小規模事業者向け資金繰り支援の御相談の開始について(中小企業庁)

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